ぼっち充です。
私の高校時代には、青春なんてなかった。
夢や希望で眩しいパラダイス生活を送れなかったのには、理由があります。
男から女になるため。
性転換の費用を貯めていたから。
手術代の為に、バイトに明け暮れていたから。
私は、青春コンプレックスです。
世にも悲しい悲しい高校の思い出、一緒に覗いてみませんか。
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小学生から青春なんてなかった
私が性同一性障害を自覚したのは、小学校低学年のとき。
おおよそ10歳くらいです。
もちろん、誰にも相談できません。
「数百万円以上の大金を一人で貯めるのか」と、絶望したことを覚えています。
親に相談したら、手術自体を反対されると思ってたし。
同級生や先生に相談しようものなら、それが親に伝わり殺されるくらいに感じてました。
仮に、両親が手術に賛成してくれても。
家の経済状況は子供ながらに把握していたので、支援はゼロだと思ってました。
海外の方が手術のクオリティが高いです。
よって、保険適応外。
手術後、療養する期間の十分な蓄えも想定して。
ざっと300万円以上は必要でした。
何度も言いますが、小学校低学年のとき。
1万円とか超大金!
500円でも超大金なのに……。
それを遥かに超える百万単位のお金を、子供の私が用意すると。
冗談抜きで、「もう無理だ」と死にたくなりました。
しかも、性転換手術はさ。
早く手術すればするほど、その後の女性としての生きやすさに繋がります。
20歳の男の子が手術するのと。
40歳のおじさんが手術するのでは、雲泥の差です。
そもそも骨格は、ホルモン療法をやっても変わりませんから。
年齢を重ねると、男性化が進みすぎて整形手術も必要になったり。
尋常じゃない肉体改造が必要。
でもそれって、辛いですよね。
私としては、10代で性転換手術をしたいわけ。
未成年なのでローンを組めず、全額一括払い。
それを実現するために、小学校からお金の用意をしなきゃいけない。
「将来、何になりたい!?」
「この新作ゲームソフト超たけぇえ!!」
盛り上がる同級生をよそに、私には数百万円を貯めるミッションがあって……。
はい、もう人生積みです。
子供に払える額じゃないし、もうマジで終わったと思いました。
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性転換の費用を貯めるのに命懸けだった高校時代
そこからは悲惨ですよ。
中学生になったら、もうヤケクソ。
インターネットでロト6攻略法を数万円で買ってさ。
その教材を広げながら、お年玉などでかき集めた軍資金10万円を投入して。
「これで1等なら手術代を稼げる」みたいな、カオスな思考回路でした。
ちなみに、軍資金が尽きたら死ぬ予定と。
だって、しょーがないじゃん。
子供の私に数百万円のお金を用意できるわけないんだから。
結局、宝くじは外れ。
死のうと思っても、死にきれない毎日を過ごして。
貯金を使い果たしたまま、高校生に。
その時は、別にもう生きる希望なし。
だってそうだよね。
なんで私だけがそんな大金を用意して、痛い思いをしてまで手術をしなきゃいけないの。
でも、死ねなかったから。
色々と試したけど、まだ心のどこかで「生きたい」と思ってる自分がいて。
死ねないなら、とりあえずお金を貯めようと思ってさ。
高校1年、4月1日から早速バイトの面接を入れました。
手術費用を稼ぐため、通信制の高校です。
ろくに学校にもいかず、週5日でバイトをする日々。
それを鬼のように3年間繰り返しました。
ファミレスのバイトだけで、400万円を貯めてさ。
毎日毎日、節約する日々だよ。
もうね、青春なんて何もないからね。
平成生まれだけど、人生においてプリクラ撮ったことないし。
友達の誕生日パーティー呼ばれても、全てお断り。
だって、プレゼント買うお金なんてないもん。
まだまだガキンチョなのに、何百万円も用意するんだから。
全部一人で。
ムリムリ、無駄遣い厳禁。
高校の卒業式だって、バイトを入れてさ。
卒業証書が、郵送で届いたからね。
マジで同級生に引かれて、メールでお叱りくらったよ。
「なんで来ないの?」って。
いや、バイトだからと答えたらマジギレだし。
もう卒業が決まってる卒業式なんて、出るだけ時間のムダ!
それより、目先のお金って感じでやべー奴だったよ。
結局、高校のバイト代だけで。
400万円以上は、稼ぎました。
この時点で、もう人生燃え尽き症候群です。
人生のモチベーション、全て注ぎ込んだ感じだし。
だから時々、虚しくなるよ。
私の青春は、お金とお金とお金で消えたから。
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青春コンプレックスでもいーじゃん
性転換の費用を稼ぐため、青春を捨てた私の実話でした。
もう本当にね、青春コンプレックスだから。
希望が溢れる学生生活、私も送ってみたかったです。
「なんで自分だけ」と、何度も何度も境遇を呪ったし。
今もこの人生でよかったなんて絶対思えないけど。
それでも、生き続けるのが人生だから。
進行形で「ウェーイ」してる学生たちを目撃して。
胸が張り裂けそうになったり、嫉妬もするけど。
そんな劣等感も受け入れて、もう少しだけ頑張って生きてみようと思います。
▼LGBT特集はこちら。